プレカンファレンス・ワークショップ(Pre-Conference Workshops)日時(Date&Time):2019年9月14日 (土) 9:00-12:00 ( Sep. 14, 2019, 9:00-12:00 )使用言語(Language):日本語(Japanese)
PRE-01: Pre-Conference Workshops 1 Saturday Sep.14, 9:00-12:00 (Rm. 381) (Pre-registration required) 人間科学における混合研究法の基礎と実践 講師:抱井尚子(青山学院大学・国際政治経済学部) 八田太一(京都大学・iPS細胞研究所) 想定される受講者のレベル:初心者・初級者・中級者・上級者 形式:演習型・レクチャー型・参加型・相談持ち込み型/コンサルテーション型 対象言語:日本語・英語 最大人数:50名 狙いや達成目標:参加者が各レベルに合わせて以下について何らかの気づきを得ること。 1.自分の研究における自分自身の哲学的背景や世界観 2.混合型研究を実施するために必要な準備 3.統合の種類と仕組みと方法論的議論の進め方 4.混合研究法を用いなければならない理由 5.混合型研究を実施することの意味 内容の概要:抱井より「混合研究法の基礎」として混合研究法の歴史、混合型研究の基本的な進め方、哲学的前提の役割について概説する(約60分)。八田より「混合研究法の実践」として、混合研究法を用いたインフォームド・コンセント観察研究の概要を紹介し、方法論研究としていくつかの論点を提示する(約60分)。参加者とのディスカッションを通じて、混合型研究に対する理解を深めるとともに、そのあり方を議論する(約60分)。 受講者へのメッセージ:参加者は下記文献を通読しておくことが望ましい。 抱井尚子(2015)『混合研究法入門』.医学書院. Hatta, T.et al. (2018). Crossover Mixed Analysis in a Convergent Mixed Methods Design Used to Investigate Clinical Dialogues About Cancer Treatment in the Japanese Context. Journal of Mixed Methods Research, online first. doi:10.1177/1558689818792793 講師略歴:抱井尚子(Ph.D.)日本混合研究法学会初代理事長、Journal of Mixed Methods Research 編集委員などを歴任。専門は混合研究法、多文化ヘルス・コミュニケーション、異文化間コミュニケーション等。近著に『混合研究法入門:質と量による統合のアート』(医学書院)、訳著に『早わかり混合研究法』など、混合研究法関連の著書・論文等多数。 八田太一(Ph.D.)日本混合研究法学会理事。専門は混合研究法、生命倫理学。『混合研究法の基礎-社会・行動科学の量的・質的アプローチの統合』(西村書店)、Journal of Mixed Methods Research において、日本人筆頭著者として初めて実証研究の論文が採択される。
PRE-02: Pre-Conference Workshops 2 Saturday Sep.14, 9:00-12:00 (Rm. 382) (Pre-registration required) 社会課題解決の混合型研究の展開:ポジティブ・ディビアンス 講師:河村洋子(静岡文化芸術大学・文化政策学部) 想定される受講者のレベル:初心者・初級者・中級者・上級者 形式:演習型(ワークショップ型)・レクチャー型・参加型・相談持ち込み型/コンサルテーション型 対象言語:日本語・英語 最大人数:20名程度 狙いや達成目標: 本ワークショップ終了時に、受講者は 1.ポジティブ・ディビアンスの概念を自らの言葉で説明する事ができる 2.ポジティブ・ディビアンスの考え方をもとに、混合研究法による実践的研究を計画できる 内容の概要:ポジティブ・ディビアンス(以下、PD)は1990年代にベトナムにおける子どもの低栄養の課題に対して概念がアプローチとして実践化されました。以降、院内感染制御など保健、医療、公衆衛生分野、さらにビジネス分野でも取り上げられ、学際的な活用が進んでいます。わが国でも、近年特に公衆衛生分野で注目されてきています。社会課題解決のためのPDアプローチの展開は、多くの場合、質・量双方のデータを駆使します。本ワークショップでは、金剛研究法の極めて実践的な展開の一アイデアとして、PDアプローチを提案します。参加者の方々が自らどのようにプロジェクトとして形にしていけばよいかを考え、アイデアとして持ち帰って頂く機会にしたいと考えています。 受講者へのメッセージ:PDを知っている方、知らない方、混合研究法を具体的に展開しているアイデアを探している方、そして、ご自身が関わっている様々なコミュニティの課題解決策を模索しているか方、このような方々にぜひご参加いただきたいと思います。 講師略歴:河村洋子(PhD, MPH.)静岡文化芸術大学・准教授)。2001年からアラバマ大学バーミングハム校公衆衛生大学院(行動科学専攻)で2003年にMaster of Public Health、2006年にPhD(in Health Education and Promotion)を取得。帰国後、民間研究員、リサーチレジデントなどを経て、2009年8月から2017年3月まで熊本大学政策創造研究教育センター・准教授。2017年4月より現職。専門はヘルスコミュニケーション。『チェンジメーカーになろう。』幻冬社(2018). Singhal A., 河村洋子. ポジデビを探せ!・12 社会変革とポジデビ : 今とこれから. 『公衆衛生』, 81(11), pp938-943.(2017). 他。 PRE-03: Pre-Conference Workshops 3 Saturday Sep.14, 9:00-12:00 (Rm. 384) (Pre-registration required) グラウンデッドなテキスト・マイニング・アプローチ(GTxA) 講師:稲葉光行(立命館大学・政策科学部) 想定される受講者のレベル:初心者・初級者・中級者・上級者 形式:演習型(ワークショップ型)・レクチャー型・参加型・相談持ち込み型/コンサルテーション型 対象言語:日本語・英語 最大人数:20名程度 狙いや達成目標:
内容の概要:「グラウンデッドなテキスト・マイニング・アプローチ(GTxA)」(Inaba & Kakai, 2018)と名付けられた、混合研究法の新しいアプローチを紹介する。 GTxAは、「構成主義版グラウンデッド・セオリー」(Charmaz, 2014)を用いた質的データ分析と、テキストマイニングによる分析の結果の両方を統合することで、研究者による独創的な解釈とコンピュータによる客観的な検証の両立を目指すものである。質的データを解釈的に分析すると共に、コンピュータによる量的な分析もほどこすという意味において、一種の「質的研究主導型混合研究法」(Hesse-Biber, 2010)である。またGTxAは、質的データを量的に分析する手法であることから、「クロスオーバー混合型分析」(Onwuegbuzie & Combs 2010)の一つであると言える。本ワークショップでは、(1)構成主義版グラウンデッド・セオリーによるコーディング実習、(2)テキストマイニングによるデータ視覚化の実習、そして(3)研究者による感受性・創造性とコンピュータによる論理的・客観的な処理結果の統合から新たな知見を見出す考察、というGTxAの3段階を受講者が体験することを目指す。 受講者へのメッセージ: KH Coderなどを用いた演習形式を想定している。操作を参照するだけの参加も可能であるが、できるだけ各自のPCの持参を推奨する(Windows)。 講師略歴:稲葉光行 立命館大学政策科学部・教授。主なテーマは、テキストマイニング、CAQDAS、混合研究法。著書にInaba, M., & Kakai, H. (2019). Grounded Text Mining Approach: A Synergy between Grounded Theory and Text Mining. In A. Bryant & K. Charmaz (Eds.), The SAGE Handbook of Current Developments in Grounded Theory (pp. 332–351). SAGE Publications Ltd. などがある。
PRE-04 Pre-Conference Workshops 4 Saturday Sep.14, 9:00-12:00 (Rm. 386) (Pre-registration required) PAC分析入門:質的・量的方法を組み合わせた日本発の研究法 講師:内藤哲雄(明治学院大学・国際平和研究所、PAC分析学会会長) いとうたけひこ(和光大学・現代人間学部、PAC分析学会事務局長) 想定される受講者のレベル:初心者・初級者・中級者・上級者 形式:演習型(ワークショップ型)・レクチャー型・参加型・相談持ち込み型/コンサルテーション型 対象言語:日本語・英語 最大人数:30人 狙いや達成目標:受講対象者はPAC分析に興味はあるが一度も使ったことのない方。受講後には、PAC分析の概要、実施方法・手続きのあらまし、必要なソフトの入手方法、結果の解釈の仕方、文献・学会ホームページの活用法が理解できるようにしたい。 内容の概要: PAC分析は語連想、一対比較法、クラスター分析、面接技法を組み合わせた、量的方法と質的方法をあわせもつ技法である。以下の内容を説明する。 1.PAC分析の概要と理論 2.PAC分析に必要なソフトの準備のしかた 3.PAC分析の実施方法のデモンストレーション 4.PAC分析の論文の書き方 5.PAC分析のリソース(学会ホームページなど)の活用方法 受講者へのメッセージ:以下の2つを事前に参照していただくと当日の理解が深まります。 ◯内藤哲雄(2003)『PAC分析実施法入門―個を科学する新技法への招待』ナカニシヤ出版(1,944円) ◯PAC分析学会ホームページ https://pacanalysis.jimdo.com/ 講師略歴:内藤哲雄(人間科学博士)PAC分析学会会長。新しい事例研究の技法であるPAC分析の開発者。著書・編著書に『PAC分析実施法入門―個を科学する新技法への招待』『PAC分析研究・実践集(1)』『PAC分析研究・実践集(2)』『PAC分析研究・実践集(3)(近刊)』(ナカニシヤ出版)など。 いとうたけひこ(教育学博士)PAC分析学会事務局長。PAC分析の普及と発展に努めている。編著書として『PAC分析研究・実践集(1)』『PAC分析研究・実践集(2)』(ナカニシヤ出版)など。 [大会トップページに戻る] [Go to the conference homepage] |