ワークショップ1 Introduction to MMR (混合研究法入門)This workshop will help attendees capitalize on the strengths of quantitative and qualitative research to advance knowledge and understanding in the social, behavioral, and health sciences. After briefly reviewing the concepts of qualitative and quantitative research, the workshop will be organized around the following eight steps in the mixed methods research process: (1) Determine whether a mixed methods design is appropriate; (2) Determine the rationale for using a mixed methods design; (3) Select a mixed methods research design and mixed sampling design; (4) Collect the data; (5) Analyze the data; (6) Continually validate the data; (7) Continually interpret the data and findings; (8) Write the research report. For maximum impact, students should arrive with a set of research questions that they hope to address in a research study of interest. The students will leave the workshop with an initial mixed methods design for their planned research studies. Prerequisites: none, but basic knowledge of quantitative and qualitative research is desirable.このワークショップでは、社会科学、行動科学、健康科学領域における知識と理解を深めるために、どのように量的及び質的研究の長所をフルに活かすことができるかを学ぶ。質的および量的研究についての概念を簡単に紹介した後、混合研究法の進め方の8つのステップを紹介する。(1)混合研究法を用いるのが適当かの判断、(2)混合研究デザインを用いる根拠の見極め、(3)混合研究法デザインおよびサンプリングのデザインの選択、(4)データ収集、(5)データ分析、(6)データの妥当性の継続的な検証、 (7)データと結果の継続的な解釈、(8)研究報告書作成。ワークショップでの学びを最大限にするため、参加者は関心のあるリサーチクエスチョンを事前に考えてくることが期待される。ワークショップを通して、混合研究デザインを用いた研究計画の試案を作ることを目標とする。参加要件:特になし。ただし、量的および質的研究の基礎知識があることが望ましい。 ※このワークショップは英語と日本語のバイリンガルで行われます。 R. Burke JOHNSON (University of South Alabama) R. バーク ジョンソン氏(Ph.D.)は研究方法論学者で、南アラバマ大学Professional Studies学科教授。心理学、社会学ならびに行政学の修士号を持ち、ジョージア大学REMS (研究、評価、測定、統計)プログラムで博士号を取得。共著または共編書としてEducational Research: Quantitative, Qualitative, and Mixed Approaches(2014年、第5版、Sage出版)、Research Methods, Design, and Analysis(2014年、第12版、Pearson出版)、the Oxford Handbook of Multi and Mixed Methods Research Inquiry(2015年、Oxford大学出版)を初めとする6冊の書物がある 。数々の学術雑誌(Educational Researcher、Journal of Mixed Methods Research、International Journal of Multiple Research Approaches、Quantity and Quality、Journal of Educational Psychology、American Behavioral Scientist、Educational Technology Research and Development、Personality and Individual Differences、Evaluation Review、 Evaluation and Program Planning)で論文発表や分担執筆を行っている。Journal of Mixed Methods Research誌の第一期にはJohn Creswell氏とAbbas Tashakkori氏ら創刊編集長のもとで副編集長を務めた。また、学術雑誌American Behavioral Scientist (http://abs.sagepub.com/content/56/6.toc) と Research in the Schools (http://www.msera.org/rits_131.htm) の特別号に客員編集長として従事した。 Michael D. FETTERS (University of Michigan)マイク D. フェターズ氏(M.D., M.P.H., M.A.)は、家庭医療学研究者であり、ミシガン大学家庭医療学科教授ならびに同大学日本家庭健康プログラムの創設ディレクター。また、1979年に交換留学生として滞在した静岡県での家庭医療の発展を助けるSMARTER FM(静岡-ミシガン大学家庭医療後期研修、教育及び研究)プロジェクトの主任研究員を務める。家庭医療、医学教育、倫理問題、研究方法論などの分野で150以上の学術論文発表や分担執筆を行っており、日米比較にまつわる著作も多い。また、アメリカ国立衛生研究所(NIH)、医療研究品質局(AHRQ)や民間財団の助成を受けた混合研究法を用いた10の研究に主任研究員または研究法主任として従事。混合研究法ワークショップも多数開催。2015年1月から混合研究法の学術雑誌 Journal of Mixed Methods Researchの共同編集長も務める。 ワークショップ2 State-of-the-Art Developments in Mixed Methods Research Designs(最先端の混合研究法デザイン)Mixed methods research has expanded around the world and across disciplines in the social, behavioral, and health sciences. So too have the procedures for conducting a mixed methods study. This workshop begins with an introduction to mixed methods and essential characteristics of mixed methods designs. We then pose a research scenario which will require an advanced mixed methods design to adequately address. Participants will engage in a series of exercises that will create a mixed methods project using state-of-the-art procedures by placing the design at the center of the project. In doing so, we identify recent innovations in mixed methods designs including comparative case studies and intervention mixed methods designs. We conclude by highlighting procedures to enhance the rigor of a design, such as differentiating intent, drawing diagrams, noting threats to validity, and identifying points of integrating. Throughout the workshop participants are expected to share ideas and interact among themselves.混合研究法は社会科学、行動科学、健康科学など領域の枠を超えて世界中で広がり、その実施手法も発展をみせている 。このワークショップでは、混合研究法とそのデザインの主な特徴を紹介し、発展的な混合研究法デザインの活用を要する研究シナリオを紹介する。また、研究デザインにおいて、最先端の手法を用いた混合研究法プロジェクトを計画する演習を行う。これらを通して、比較事例研究や介入型混合研究などの革新的な混合研究法デザインに関する理解を深める。最後に、各デザインの精緻性を高める手法として、研究目的の識別、ダイアグラムの作成、妥当性の確保、統合のためのポイントなどについて取り上げる。セッションにおいては、参加者による活発な意見交換やディスカッションを期待する。 ※このワークショップは主に英語で行われます。 John W. CRESWELL (University of Nebraska-Lincoln) ジョン W. クレスウェル氏(Ph.D.)は、ネブラスカ大学リンカーン校教育心理学教授であり、現在同大学の質的及び混合研究法研究所にて共同所長を務める。混合研究法の学術雑誌 Journal of Mixed Methods Researchの創刊には、共同編集長として携わった。また、ミシガン大学家庭医療学科の客員教授として、アメリカ国立衛生研究所(NIH)およびアメリカ国立科学財団のプロジェクトの研究方法論について、保健学・教育学分野の研究者を援助。さらに、退役軍人管理局医療サービス研究分野におけるコンサルタントとしても広く貢献した。2008年には、フルブライト上級研究員として南アフリカへ渡り、5大学で教員対象に教育および保健学の講義を行った。近年では、アメリカ国立衛生研究所(NIH)の混合研究法ガイドライン作成のための全国分科会の共同リーダーを務めた。 混合研究法、質的方法論、一般的な研究デザインに関する数々の論文、また、12冊の著書を執筆。書物の多くは研究デザインの種類、様々な質的方法論の比較、混合研究法の応用に焦点を置いている。これらの著書は、多言語に翻訳され、世界中で活用されている。 Benjamin F. CRABTREE (Rutgers Robert Wood Johnson Medical School) ベンジャミン F. クラブトリー氏(Ph.D.)は、医療人類学者であり、ラットガース大学ロバート・ウッド・ジョンソンメディカルスクール家庭医療・地域保健学科の教授ならびに研究部長。2014年には家庭医療学研究における長年の功績を讃えるカーティス・G・ヘイムズ研究特別功労賞(Curtis G. Hames Research Award)を授与された。 家庭医療学におけるプライマリ・ケア研究者として30年以上の経歴を持ち、時系列分析や対数線形モデルから深層面接、事例研究、質的分析方法に及ぶ幅広いトピックを含む質的および量的研究法に関する200以上の査読論文や書物の執筆活動に尽力。また、アメリカ国立衛生研究所(NIH)から助成を受けている複数の大規模な研究プロジェクトの主任研究員として、複雑性科学に基づく概念的枠組みを用いて、プライマリ・ケア医療の質向上のための組織改革戦略を検証する混合研究を行ってきた。質的研究法分野で広く執筆活動を行っており、ウィリアム・ミラーとの共編書 Doing Qualitative Research (第2版)も含まれる。2013年には、医療分野における混合研究法の使用に焦点を当てたHealth Services Research誌特別号の客員編集長を務めた。 ワークショップ3 混合研究法としてのグランデッドなテキストマイニング・アプローチ本ワークショップでは、混合研究法の一手法としての「グラウンデッドなテキストマイニング・アプローチ」(GTMA)を紹介する。GTMAは、構成主義版グラウンデットセオリー・アプローチ(C-GTA)(Charmaz、2006)に基づく研究者自身による質的データ分析と、コンピュータを用いたテキストマイニング技術を統合した手法である。つまりGTMAは、質的データと量的データを変換することで深い理解や知識発見を目指す「変換型混合デザイン」(Teddlie&Tashakkori, 2009)の一種である。GTMAによって研究者は、逐語録や対話ログなどのテキストデータから、研究者が持つ感受性とコンピュータによる客観性の双方を活かした分析結果を得ることが可能となる。本ワークショップでは、GTMAの概要に加え、フリーソフトウェアを用いた具体的なデータ分析の手続きについて説明する。この手続きには、(1)テキストの精読、(2)C-GTAに基づく質的データ分析、(3)テキストマイニング技術を用いた言語学的分析、および(4)収束的・発散的な解釈結果の統合、が含まれる。 ※このワークショップは日本語で行われます。 稲葉 光行 (立命館大学)稲葉光行氏は立命館大学政策科学部教授である。同氏は、立命館大学法心理・司法臨床センター代表、同大学日本文化デジタル・ヒューマニティーズ拠点運営委員、およびカリフォルニア大学サンディエゴ校比較人間認知研究所連携研究員を務めている。稲葉教授は、『日本文化デジタル・ヒューマニティーズの現在』(京都:ナカニシヤ書店,2009)、『コミュニケーション研究法』(京都:ナカニシヤ書店,2011)の共著書である。また稲葉教授は、『デジタル・ヒューマニティーズ研究とWeb技術』(京都:ナカニシヤ書店,2012)の編著者である。他にも稲葉教授は、テキストマイニング、コンピュータによる質的データ分析支援、および混合研究法に関する研究論文等がある。 稲葉教授は、ADHO centerNet 国際委員会、ADHO多言語・多文化委員会、日本デジタル・ヒューマニティーズ学会、情報処理学会人文科学とコンピュータ研究会の運営委員である。彼はまた、米国計算機学会、日本人工知能学会、日本認知科学会などの会員である。 抱井 尚子 (青山学院大学) 抱井尚子(かかい ひさこ)氏(Ph.D.)は、青山学院大学国際政治経済学部国際コミュニケーション学科の教授である。ヘルス関連のコミュニケーションに文化が与える影響や、ヘルスに関する意思決定において批判的思考が果たす役割について関心をもつ。 米国ホノルル市にあるハワイ大学附属がん研究センターの研究員として、質的、量的、および混合研究アプローチを用いた大規模調査の経験を得る。がん患者の補完代替医療の使用、高齢がん患者に対するがん告知の文化比較、統合がん医療、批判的思考態度の形成における文化の影響など、ヘルスおよび教育関連において様々な研究を行い、数々の論文や章を英語および日本語の学術雑誌や書籍に出版している。量的研究、質的研究、混合研究の3つのアプローチを網羅した『コミュニケーション研究法』(京都:ナカニシヤ書店, 2011)を共編著出版している。また、キャシー・シャーマズによるConstructing Grounded Theory (Sage出版) の翻訳も手掛けている(『グラウンデッド・セオリーの構築』, 京都:ナカニシヤ書店, 2008)。現在、日本の看護ジャーナルに混合研究法に関する連載記事を執筆中。混合研究法の学術雑誌Journal of Mixed Methods Researchの常任査読委員。 ワークショップ4 Personal Attitude Construct (PAC)分析内藤 哲雄 (福島学院大学)内藤哲雄博士(人間科学)は、福島学院大学心理学研究科臨床心理学専攻教授で、臨床社会心理学者です。早稲田大学の学部・大学院生の頃は、実験社会心理学を専攻。のちに産業心理学にも関わりマーケッティングの会社に勤務したこともあります。その後、信州大学の医療技術短期大学部に奉職し、臨床心理学を担当するとともに児童相談所の嘱託を経験。同大学の人文学部の社会心理学分野に転職したときに、違和感を覚える。臨床でのアセスメントや療育で個の独自性と全体性に着目した後では、平均値的な研究に満足できませんでした。この強い問題意識から創案されたのがPersonal Attitude Construct (PAC)分析です。自由連想、連想項目の類似度評定、クラスター分析、被検者による解釈などを用いて総合的に解釈します。現在では、心理学、日本語教育、看護学、社会学、マーケッティング等で利用されています。 http://www.dm-insight.jp/menu/analysis/pac.html ※このワークショップは日本語で行われます。 ワークショップ5 複線径路等至性(TEM)アプローチとテキストマイニングによる混合研究法/協働により何が捉えられるか?複線径路等至性(TEM)アプローチは、文化心理学に依拠した過程と発生を捉える質的研究法である。インタビューや観察によるデータを用い、時間の流れと文化的・社会的文脈とともに人のライフを捉えることを特徴とする。一方で、そのテキストをなす語がどのような幅を持ち、いかなる出現頻度で現れ、各語の関係性や構造はいかようかという、テキストマイニングで捉えられる特徴もまた人の生きる社会文化的諸相に接近するうえで有用である。例えばインテーク面接や電話相談では、半構造化面接のスタイルで予め定められた問いへの答えを正確に聴き取ることが求められるが、同時に非可逆的時間の流れを時には行きつ戻りして語られる内容に丁寧に向き合い、語りの奥にある相談者のライフを捉える必要もあろう。本ワークショップでは、複線径路等至性アプローチの実際についての理解をすすめるとともに、テキストマイニングによる分析といかに協働して現象にアプローチするのか、具体的な事例を通して混合研究法の可能性について考えたい。 ※このワークショップは日本語で行われます。 廣瀬 眞理子 (関西学院大学)関西学院大学大学院文学研究科心理科学領域博士課程後期課程単位取得満期退学。同大学大学院受託研究員。臨床発達心理士・精神保健福祉士。ひきこもり問題に携わるとともに、現在は地域発達支援プロジェクトコーディネーターとして自治体と連携した青年期発達障害者支援のためのプログラム開発に従事している。新しい質的分析法であるTrajectory Equifinality Model(TEM)およびTextminigを採用し、臨床実践で聴き取られた語り(ナラティヴ)を多面的に捉えていくMixed Method に関心をもち研究を行っている。安田 裕子 (立命館大学)立命館大学立命館グローバル・イノベーション研究機構、特別招聘研究教員(准教授)を経て、現在、立命館大学文学部心理学域所属。博士(教育学、京都大学)、臨床心理士。専門は、臨床心理学、生涯発達心理学。 ライフサイクルにおける危機と回復に関心をもって、臨床活動ならびに研究活動を行う。子どもに恵まれなかった女性のライフストーリー研究を実施。質的研究方法論の検討にも関心をもち、人間の発達や人生径路の多様性と複線性を捉えるTrajectory Equifinality Approach(TEA:複線径路等至性モデル)を、協働により開発。 ワークショップ6 Practical strategies for analysis and integration of mixed methods data(混合研究データの分析と統合の実践方略)※NVivoを用いた内容に変更となりました。 The approach taken to integration of diverse data sources and analytical approaches in mixed methods studies is a crucial feature of those studies. Models of integration in analysis range from discussing separately generated results from different components or phases of a study together as part of the conclusion, through synthesis of data from these different components, to combination of data sources or conversion of data types to build a blended set of results. While different models of integration are appropriate for different research settings and purposes, an overcautious approach to integration can generate invalid or weakened conclusions through a failure to consider all available information together. Strategies, including some that make use of NVivo software, for making the most of opportunities to integrate process and variable data in analysis to build strong and useful conclusions will be explained and illustrated through reference to a variety of mixed methods studies. The workshop will assume basic understanding of qualitative (text analysis) and statistical methods. It will be of particular value for graduate students as well as for academics and practitioners who are feeling overwhelmed with data and are wondering what to do with it and how to advance their analysis of it. 多種多様なデータ源や分析法をどのように統合するかは、混合研究法において極めて重要な取り組みである。分析段階での統合モデルは多岐に渡り、質的量的それぞれの調査段階で集められたデータを結び合わせることで、調査の別段階で個々に導きだされた結果を統合し結論を組み立てる方法や、データ源を組み合わせたり複数タイプのデータを収斂させ、ブレンドされたデータセットを作り上げていく方法などがある。混合研究の設定や目的は多様であるため、それに適する統合モデルも様々であるが、統合へのアプローチが慎重すぎると、使用可能な情報全てを総合的に考慮できず、根拠に乏しい、あるいは、説得力に欠ける結論を導くことになりかねない。本ワークショップでは、説得力のある有用な結論を導きだすために、NVivoソフトウェアを利用する方法などを含め、分析段階でプロセスおよび変数データを統合する最良の方略を、様々な混合研究法プロジェクトを参考に概説し、例証する。参加者には質的(テキスト分析)および統計的分析手法についての基本的な理解があるとことが前提。特に、データに圧倒されており、どのように分析を進めればよいかで行き詰まっている大学院生および研究者に適した内容である。※このワークショップは主に英語で行われます。 Pat BAZELEY(国際混合研究法学会(MMIRA)会長)Pat Bazeley was awarded a PhD in community psychology for an action research based thesis which argued that community development was an effective strategy for the promotion of mental health in a disadvantaged population. After graduating she worked in community development and as a freelance researcher, undertaking projects in public health, welfare, education, law and community studies. From 1991-9 she was responsible for research development and administration for academic staff at the University of Western Sydney, Macarthur. Currently, she is a (very) part time Associate Professor in the Centre for Primary Health Care and Equity at the University of New South Wales. From 2000-2013 Pat provided research training, consulting and retreat facilities for researchers at Bowral, in the southern highlands of NSW. Currently, she provides training and consulting services for academics, graduate students and practitioners in universities, government departments and commercial organisations both locally and internationally. Her particular expertise is in helping researchers to make sense of both quantitative and qualitative data and in using computer programs for management and analysis of data. Her passion is to help people move beyond simple descriptive analyses of rich data. Pat has a particular interest in mixed methods research, where she is exploring tools and techniques for integrating analyses of different forms of data, and the methodological implications of doing so. She is currently on the Editorial Boards for the Journal of Mixed Methods Research and Qualitative Health Research, having served in the past as an Associate Editor of the Journal of Mixed Methods Research. She has published books, chapters and articles on qualitative and mixed methods data analysis. She has also published on immunisation services, and on the career development and performance of researchers. パット・ベイズリー氏は、地域開発が社会的弱者集団のメンタルヘルス向上のための効果的方略であると論ずるアクションリサーチを基盤とした博士論文で地域心理学博士号取得。その後、地域開発の分野で活動し、フリーランスの研究者として公衆衛生、福祉、教育、法律ならびに地域研究のプロジェクトに従事。1991-1999年には、ウェストシドニー大学マッカーサー校にて教員の研究開発と実務の責任者を務めた。現在ニューサウスウェールズ大学のプラマリ・ケア医療と平等センター(Centre for Primary Health Care and Equity)の特任准教授を務める。2000-2013年には、ニューサウスウェールズの南部高原に位置するボーラルにて研究者のための研修、相談、合宿設運営に努めた。現在、国内外の大学や政府機関、民間組織で、大学教員、大学院生、研究者対象の研修および相談サービスを提供している。特に研究者対象に、量的および質的データの意味を理解する手助けをしたり、コンピュータを使ったデータ管理および分析について指導することを専門分野とする。研究者がリッチなデータを前に単なる記述的分析にとどまらないよう支援することに熱心に取り組む. ベイズリー氏は、特に混合研究法に関心があり、様々な形式のデータを統合分析するためのツールやテクニック、また、そうすることによる方法論上の意味合いを探究している。現在Journal of Mixed Methods ResearchおよびQualitative Health Research誌の編集委員を務めており、以前Journal of Mixed Methods Researchの副編集長を務めた経験を持つ。質的および混合研究法データ分析についての著書、分担執筆、論文などを発表。予防接種サービスや研究者のキャリア開発・パフォーマンスについての執筆も行っている。 |