MMRオープンフォーラム はじめに 現在、我々の知る混合研究法は1970年代から80年代にかけて登場したものであり、北米で起こったパラダイム論争を経て混合研究法が生まれ、混合研究法は世界中に広がっている。この30年の間に多くの教科書が出版され、社会科学、医療、経済学・経営学、心理学、人文科学、看護学など、あらゆる研究分野で混合研究法が用いられている。混合研究法の現状と課題を検討するために、本大会では、下記の3つのパネル・ディスカッションをおこなう。 2019年9月14日(土) 14:50-16:20 1階大講堂 混合研究法への関心の高まりは、近年世界のいたるところで設立された学術団体によって後押しされ、支援されてきた。特に国際混合研究法学会(MMIRA)は、2013年の創立以来、混合研究法のグローバルなハブとして堅固なリーダーシップを担ってきた。日本混合研究法学会(JSMMR)もまた、2015年に設立され2016年に初のMMIRA関連学会となって以来、日本およびその周辺国の研究者に対して混合研究法を紹介することに積極的な役割を果たしてきた。本オープンフォーラムでは、これまで、MMIRAとJSMMRがメンバーのニーズに応えながら、MMRの普及と発展のためにどのような貢献を果たしてきたかを振り返る。同時に、MMIRAとJSMMRがメンバーと科学界全体にさらなる貢献を果たすために今後どのようなことができるのか、その見解と見通しについて議論する。 討議者:
2019年9月15日(日) 15:50-17:20 1階大講堂 現代社会における課題は、社会そのものがそうであるように、複雑で解決の糸口を見つけるのは、「至難の技」であると感じられるかもしれない。多角的で、学際的な視点から理解を求めていくことが必須であると言えるだろう。 このセッションはデイヴィス氏とポッシュ氏による特別講演に引き続くものとして、お二人の観点を基本として、ディスカッションによって深めることを目的としている。デイヴィス氏は死や老いに対して人がどのように向き合っているのかというような、総体的に感覚を研ぎ澄ませることなくして理解することはできないと思われる現象を対象に、研究を推進している。そして、ポッシュ氏は混合型研究の第一人者の一人であり、社会現象の複雑性に対して混合型研究がどう向き合うべきかを自著の中でも提言している。 このようなお二人を迎え、混合型研究(者)が複雑な現代的な課題や現象に対して、どのように向き合っていくべきか、変化し続ける社会にどのように貢献することができるのか、していくべきか、ということを大テーマとして設定してディスカッションしていく。 討議者:
(*) 企画者 2019年9月16日(月) 10:30-12:30 1階大講堂 2018年に出版された混合研究法に関する原著論文は500報に及ぶ。混合研究法のムーブメントは今やアジア圏にも及び、英語を母国語としない国々では各国の状況や選好に応じてこの研究アプローチを取り入れていると考えられる。しかしながら、混合研究法やその方法論が英語圏を離れてどのように根付いているかについては明らかではなく、アジア圏でどのようにこれらを発展させるかについては十分に議論されていない。本大会では、大会参加登録者を対象に、各国の混合研究法に関する教育の実情、翻訳の必要性、混合研究法へのニーズと弊害、研究助成状況などについて、事前に意識調査を実施する。そして、本オープンフォーラムでは、得られた調査結果を開示し、アジア圏で混合研究法が根付く可能性や発展の可能性を議論する。 討議者:
司会:
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